第45期 2004年2月号

茅ヶ崎方式英語会 本 校 会 報

 昨年の秋に実施された英検で、1級に合格した加藤優子さんと伊東幸恵さんに受験体験記を 書いていただきました。これから受験する皆様のご参考になるものと思います。

英検1級を受験して
C4会員 加藤優子

 英語を使う仕事をしているので、英検1級は取得しておかなくてはと思い、本気で受験勉強を始めたのが、2003年の7月末でした。今まで試験の1週間前くらいから、英検の問題集をちょっとやってみる程度でした。あと数点のところで失敗することが何度もあったので、取り組み方に問題があるのだと思いました。英検1級で問われる単語のレベルは高く、通常の英語学習を通じて身につけるのでは追いつかないので、市販の英検1級向けの英単語帳を使って単語の補強をしました。
 英検は制限時間に対して問題数が非常に多く、難しいところに引っかかって時間が足りなくなってしまうということが敗因になっていたので、今回は時間配分をできるだけ守ることに気をつけました。解答に時間がかかる英作文と英文要約問題を先に手がけ、最後に英単語と熟語のセクションを解答するというパターンで受けました。今までは、英単語と熟語部分はほとんど問題を見る時間もなくなってしまう状況でしたが、今回は初めて、(時間はギリギリでしたが)全問題に目を通すことができました。時間配分はとても大事だと思います。勉強をする際に、英作文は何分で、長文読解は何分以内で、というように時間を区切って解答していく練習をした効果があったと思います。
 一次合格の知らせに喜んだのもつかの間、すぐに二次試験に向けて本気で取り組みだしました。スピーチに慣れてなかったので、練習を重ねました。1分間でテーマを選び、スピーチ構成を考え、2分間でスピーチするというのは、慣れないと大変でした。ストップウォッチで時間を計りながら、練習しました。2次試験直前になって、様々なテーマに対応できるように、「茅ヶ崎方式月間英語教本」とそのCDを聞いて、知識補強に努めました。各トピックの背景もわかり、勉強になりました。
 めでたく二次も合格することができました。英語の勉強を続けるには何が良いかと考えた結果、やはり茅ヶ崎方式がいいと思いました。今までClass3を受講していたのですが、今回、以前から念願だったClass4を受講することにしました。思ったとおり、素晴らしい内容で、片道90分程かかる本校に通うのはちょっと大変ですが、それを差し引いても、通う価値がある内容だと思っています。
 これからも、茅ヶ崎方式英語会を活用して、英語を勉強していきたいと思います。
 
英検1級を受験して
C4会員 伊東幸恵

 昨年の秋に行われた英検で、念願の1級を取得することができました。2003年1回目の英検で一次は通ったものの、二次をクリアすることができず、その次の試験でもまた二次を通過することができませんでした。そして、一次試験免除という特典のついた最後のチャンスである3回目の試験で、ようやく1級を取得することができたのです。
 中学、高校の頃から、「将来は絶対に海外に行きたい」という夢がありました。図書館に行っては、海外の子どもたちやその生活を紹介した本に目を通し、いつか行けたらなあと思っていました。おそらくそのころから、英語は私にとって試験の道具ではなく、夢をかなえる道具だったのだと思います。勉強を続け高校3年の時に2級を、大学1年の春に英検準1級に合格することができたまでは良かったのですが、1級となると、なかなか合格することができませんでした。1級を3回か4回受けて結果が出なかった頃のことです。知人から茅ヶ崎方式英語会の話を聞き、入会することにしました。Class3から始めましたが、テキストの単語は見たことのないものばかり。それでも毎週勉強していくうちに、なんとか単語力がついてきたのだと思います。
 また、中学、高校の頃から続けてきたことは、小説や物語を英語で読む、ということです。これは、私にとっては、「学習」という面と、「楽しみ」という面がありました。始めは非常に簡単な本、例えば、「Once upon a time…」と始まる昔話やおとぎ話などを読みました。実際のところ、既に知っている話が多かったのですが、「あの有名な物語を英語で読めた!」という喜びがとても大きかったのです。私が始めて読みきった長編物語は、『ハリー・ポッターと賢者の石』でした。物語の中で何が起こっているのかを知りたくて、必死で辞書も引きましたし、ストーリーを追いました。そして1冊読破することができると、さあ次、という気持ちになってきます。そうやって読んでいった本には、『ハリー・ポッター』シリーズや『ロード・オブ・ザ・リング』といったファンタジーやジェイン・オースティンやディケンズなどの作品、そして旅行ガイドのようなものまでといろいろでした。とにかく、「読みたいものを読んだ」のです。
 私は現在、筑波大学の大学院で英米の児童文学を勉強しています。そして今年の秋から、イギリスの大学の児童文学コースに留学できることになりました。
 以前からの夢がかなったのも、茅ヶ崎方式英語会の支えがあったからだと思っています。私の専門は「英米」の児童文学ですが、イギリスに行ったら、「日本」の児童文学などについておそらく聞かれることも多いと思います。そういったときに、英語をツールとして、私たち日本の文化をきちんと発信していけるような人になりたいと思っています。