第73期 2017年 12月号 |
茅ヶ崎方式英語会 本 校 会 報 |
第72期 2017年12月号
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夢の実現
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(英検1級合格) |
C3会員 佐藤多恵子 |
私が茅ヶ崎方式英語会を知ったのは、職場の同僚が「本校の英語学習は楽しいのよ」と言っていたからです。私は公立高校の英語教師で、同じ職場の、特に英語好きの人たちが「楽しい」と言う、茅ヶ崎英語会に興味がありました。 初めて本校の授業を受けた時はショックでした。同僚には「楽しい」教材が、私には難しくて自分の実力では歯が立たない気がしました。ところが、ここで学んでいる生徒さんの中には、小学4年生で英検1級に受かった人もいることを知り、新たな興味を持ちました。 私は中学校から英語を学び始め、英語が好きで、大学でも英語英米文学を専攻し、卒業後は留学も経験しました。英検は大学生の時に準1級を取得しました。けれど1級となると、かなりみっちり勉強をしないと受からないレベルなので、私としては夢のまた夢でした。そうではあっても英語が好きで、ここまでやってきた自分の集大成として、また自分の英語力を証明するものとして、できることならば取得したいと思っていました。 茅ヶ崎方式英語会で勉強をして実力をつければ、英検1級を取れるかもしれない。そのような期待がふくらみ、2008年、本校に入会しました。本校ではC3クラスで学びながら、ずっと英検を受け続け、この度、9年の歳月をかけて1級に合格することができました。 この9年間を振り返ると、3回ほど転機がありました。 最初は意気込んで年間3回の英検の試験を受けていたのですが、点数が伸びないまま5回、6回と不合格になった時に、このまま受け続けることに意味があるのかと迷いました。そうした時にある人が、「合格したいのなら、受かるまで止めずに、やり続ければいいのです」と言ってくれました。当たり前といえば、当たり前のことなのですが、これは貴重な一言で、この言葉に支えられて、私はぶれることなく英検を受け続け、9年目に合格にこぎつけることができました。 2つ目は、4年目にリスニングの点が上がり始め、リスニングで安定した点数が取れるようになったことです。これは毎回、授業で聴くLCTの効果が表れたのだと思いました。そして、もっと実力をつけるためには授業に積極的に参加することが大切だと思い、先生の質問にも積極的に答えることにしました。 3つ目は数年前からC3の授業に英検1級単語や英作文の演習が入ったことです。これは2016年の英検の合格基準スコア変更にうまく適合していました。高レベルの単語の取入れや英作文を毎週行うことで、英語の即戦力増強に役立ちました。活かせる単語量が増えたことでReading の点数のアップにつながりました。またWriting は出題形式の変更で難易度が高まったのですが、日ごろのレッスンで鍛えられたおかげで、時事英語で使われている高度な言い回しを要所に散りばめることができ、スコアを伸ばすことができました。 さらにもう一点付け加えさせていただくと、2017年6月に一次試験が合格したのですが、二次試験は不合格でした。その後3か月間、二次試験の面接対策として本校で英会話のレッスンを受けました。レッスンは日常会話だけでなく、コンピューター・スパイウェア、原子力発電問題、人工知能、北朝鮮問題などのトピックスをディスカッションするというハードなものでした。実際、11月の二次試験では火力発電と環境問題の課題があり、レッスンの内容を思い出しながら、具体的な意見をいくつか述べることができました。このことは、二次試験合格に大きく貢献してくれたと思います。 英検などの試験準備のしかたは人それぞれだと思います。2〜3年間集中して勉強し、実力をつけて1級に合格する人もいれば、私のように時間がかかる人間もいます。最初は英語会の教材にほとんど対応できないのが私の実力でした。しかし、授業の内容が分かるようになるにつれて、英検のスコアも上がっていきました。LCTが聴き取れるようになってきた時や、Writing がなんとか様になってきたと実感した時、それが英検の結果にも反映されていくのがうれしく感じました。9年間、少しずつ薄皮を重ねるように英語力を積み上げ、今回ようやく1級の高さに届いたような気がします。 先生方には質的にも量的にも、良いものをたくさん教えていただきました。英語の窓を通して、世界の広さと人々の知恵の深さに出会うことができました。いつも知的好奇心を刺激されながら、楽しく授業を受け、実力をつけてもらっています。先生方のご配慮に心から感謝しています。そして、これからもよろしくお願いいたします。 |